紀州ダンゴ釣りの餌について考察
紀州ダンゴ釣りの付けエサに何を使うか?
オキアミ以外にも無数に付けエサがあって正直迷いますよね。
オキアミ、サナギ、コーン、ボケなどなど。
すべてのエサを用意して釣りに行けばいいのか?エサを全部用意すると毎回のエサ代も馬鹿になりません。
正直なところ辛い。できることならオキアミだけで生きたいのが本音( ̄▽ ̄;)
だけど海の状態やチヌの活性に合わせてローテーションすると釣れる確率があがったり、より紀州釣りの奥の深い所を楽しめます。
今回は紀州釣りに使うエサの代表例をまとめてみました。
エサの種類と使い方のコツも紹介しているので参考にしてください。
紀州釣りに使う付けエサの代表例
紀州釣りのダンゴに包む付けエサの代表的な例を紹介します。
- オキアミ
- ボイルオキアミ
- 小ぼけ
- サナギ
- 練り餌
- コーン
- フナ虫
今回紹介するのは7種類のエサです。これらの使い方をマスターすれば付けエサで迷うことはほとんどありません。
紀州釣りのエサ①定番のオキアミは食いが一番
紀州だんご釣りの定番で一番登場回数が多いのがオキアミです。
多くの紀州釣り師が通年でオキアミをハリに刺しています。
釣りキャンプ編集部のテスターもフィールドの海について最初に投入するダンゴには100%オキアミを使います。
もうオキアミが無かったら紀州釣りが成立しないかも知れません。
オキアミは直接チヌを釣るためのエサですが、オキアミの取られ方でエサ取りの活性や、チヌの存在を想像する重要な役割があります。
オキアミは紀州釣りのベースのエサで海の中の様子を伝えるパイロット役でもあるのです。
- オキアミが旬殺されるから別のエサにする?
- 急にオキアミが盗られなくなったらチヌがいる可能性がある?
- 頭だけ取られて活性が低そう?
などなどオキアミから海の中の情報を沢山仕入れる事が出来ます。
オキアミを付けエサにするときのワンポイント
オキアミのサイズにハリの大きさを合わせるのが重要。例えば2号のチヌバリにLLサイズのオキアミは大きすぎます。
LLサイズのオキアミを使うなら3号のチヌバリを使うなど、オキアミとハリのバランスが大切。
またオキアミの付け方は尾羽を取った腹掛が通常です。
これで食いが悪い時は逆の背掛けで足を外に向ける付け方も有効。
だんごが割れて付けエサが飛び出たときに、潮の受け方が背掛けと腹掛けでは違ってきます。
更に底潮を捕まえてアピールを増したい時は、2匹のオキアミをチョン掛けにすることもあります。
エサのローテーションも大切ですがオキアミの付け方だけでも釣果が変わってきます。
ダンゴが割れてエサが飛び出した時の潮の受け方はチヌの釣果に直結するポイントです。
紀州釣りのエサ!オキアミのポイント
- オキアミは最もよく使われるエサ
- オキアミはチヌの食いが良い
- 半面エサ取りには弱い
- ハリの付け方によって潮の受けが変わる
紀州釣りの付けエサ②ボイルオキアミはエサ取り対策
オキアミをボイルして固くしたものがボイルオキアミです。
なぜ固くするのか?
ボイルして固くなった分だけエサ取りに強くなります。生のオキアミでどうにも釣りにくい時に登場するエサです。
ボイルオキアミはエサ取りに強い
特に夏場の小魚の活性が異様に高い時。ダンゴの着水音にぶわーっとエサ取りが群がる様な時期に使用します。
また好奇心の強いチヌへ見た目のアピール度も増します。オキアミは普通はピンクですがボイル処理したアミエビは「白」くなります。
ボイルの白いオキアミはチヌにアピール力強い⁉
海中では明暗が非常にアピール力が在ります。チヌの視力って視細胞を元に計算すると0.14くらいしか無いらしい。
だったら付けエサのちょっとした変化なんか分かんないんじゃない?
そうかも知れないけど、絶対にそんなはずは無い!
というのが釣り人の実感でしょう。
付けエサのローテーションで間違いなく釣果が変わる。
チヌはエサのちょっとした変化も敏感に気が付く。
魚の目が海中でどう使われてるのか不明な部分が多い
実は魚が海中でどうやって物を見ているのかは未だに解明されていません。
チヌが細かなエサの違いをどうやって認識しているのか?
魚がエサを見分ける一つの答えが明暗だといわれています。
- 黒、赤➡まっくろ
- 黄色や白➡明るく輪郭がパキッと見えている。
だからチヌの好奇心を誘いちょっとした変化でチヌに口を遣わせるのにボイルは使えます。
ボイルオキアミを付けエサにする時のワンポイント
生のオキアミとボイルのオキアミ。
茹でてあるだけですがチヌの食いは断然に生の方が上です。
生の方がよく釣れます。これは紀州釣り師の経験則から間違いない。
チヌの好奇心を刺激するボイルオキアミの「白」の効果もワンポイントで投下するから効果があります。
ずっと使い続ける付けエサではありません。
ボイルオキアミを紀州釣りに使うコツ
- ボイルオキアミは固い
- 生オキアミよりエサ取りに強い
- 生オキアミの方が食いが良い
紀州釣りの付けエサ③勝負に使う小ボケ
紀州釣りでチヌに口を使わせる最強のエサが小ボケ。生きてる殻なしのヤドカリみたいなやつですね。
チヌの視界に落としてやればまあまあ喰ってくる。
BS釣りビジョンに紀州釣り師の山本太郎さんの「チヌ道一直線」という番組があります。山本太郎さんは筏で「朝一」最初に投入するのがコボケです。
前日のチヌが筏についていれば朝市にコボケに反応する確率が非常に高いからだそう。
小ボケはどんなエサなの?
小ボケの正式名称は砂もぐりでシャコの仲間です。
爪が大きいのがオスで小さいのがメス。
小ボケの投入タイミングとしては、朝イチでダンゴにくるまずに投入してやる。
山本太郎方式ですね(笑)
連日のように紀州釣り師が入っているポイントならいきなり喰ってくる可能性があります。
またダンゴを投入していると急にオキアミのつけエサが取られなくなることがあります。
「あれ?オキアミのエサが残ってきたぞ」
チヌが寄ってきた証拠だと言われます。
大型のチヌが寄ってきたから、エサ取りの小魚がオープンな場所から追い出されたのだと合う理屈です。
そんなときはボケの絶好のタイミング。だんごに興味を示したチヌが寄ってきたけれど、オキアミには反応しない。
だったらボケで一発で仕留めてやりましょう。
狙い通りにドスンとくると超気持ちいいです。まさに「釣った感」が半端ないです。
小ボケの付け方ワンポイント
小ボケは殻が柔らかく食い込みの良い餌です。それはチヌを誘う絶好のグルメではありますが、エサ取りにとっても魅力的なエサです。
付け方は尻尾から腹掛けにするのが一般的。
深く刺さないほうが生きは良くなります。
ただし頭から食われた場合には、素バリを引く可能性が高くなります。
ボケの活かし方
ボケは生き餌で売っています。生きていても死んでいても喰いに差は出ないと言われています。
死んでしまったボケでもエサになるということ。
余ったボケを冷凍にする人もいるそうです。
しかしボケは高いしどうせなら元気に動いていてほしい。
釣り場でボケをできるだけ生かしておく魂胆な方法を紹介します。
タッパーの底にキッチンペーパーを敷きボケがヒタヒタになるくらいに海水を入れクーラーボックスの中へ。
ポケは暑いのが苦手。逆に冷蔵庫程度の寒さなら兵器で生きています。
ちょっとした手間ですが大型のチヌに出会うチャンス増大なのでぜひ実践してください。
小ボケをエサに使う時のコツ
- 小ボケはチヌの大好物
- 朝一に使ってみるとドスン
- 浅めに刺した方が元気に動く
- キッチンペーパーとタッパーで活かす
紀州釣りのエサ④サナギはエサ取りに強い
チヌの大好物のエサのサナギ。匂い味ともにチヌが大好きなエサです。
水槽で飼っているチヌとグレ。
サナギに反応するのはチヌだけでグレは興味を示しません。
サナギはエサ取りに強いのは実証済みですが、魚にとって好みが別れる癖のあるエサなのかもしれませんね。
ちなみに紀州釣りではフグもサナギに喰いついてきます( ̄▽ ̄;)
サナギは付けエサ専用でも売っています。又はダンゴの集魚に使う「激荒」から大きい粒を選り分けてつけ餌にできます。
サナギをつけ餌にするワンポイント
オキアミで反応がない、エサ取りが多いときにサナギを使います。
生オキアミ<ボイルオキアミ<サナギ
の順番でエサ取りには強くなります。
付け方は丸々つけても半分にちぎっても良いです。
尻尾から指すのが一般的で、形が尖っている方が尻尾で、丸まっている方が頭です。
しっぽから指して腹で抜き、頭の先を少しちぎるのがおすすめ。
頭をちぎることで、サナギのエキスが滲み出しチヌを寄せます。
またサナギの中の空気が抜けるので、サナギの逆立ちが防げます。
サナギをエサにするときのコツ
- 尖ってる尻尾から針を刺す
- 頭側でハリを抜き先端をちぎる
紀州釣りの付けエサ⑤練エサはローテーションの一角
紀州釣りは時間とお金と余裕があれば、付けエサをローテーションするのがヒット確率を上げる有効的な方法です。
刺しエサのローテーションの一つの武器になるのが練エサ。
食い渋りイエローとか魚玉とか色々な種類が売っています。
練エサの付け方は涙型と丸型ごあります。ハリがしっかり隠れるサイズにするのがポイント。
練り餌は比重が重いのがメリット
練エサはエサ取りに強いといわれます。またフカセ釣りでは比重が重いので、エサ取りをかわして海底まで落としやすいメリットがあります。
紀州釣りでも比重が重たいのは一つのメリットになります。
仕掛けの最先端に重みが加わるので仕掛けが張りやすくアタリが取りやすいです。
しかしウキのサイズが2Bだと練りエサの重量を支えきれない可能性があります。
練りエサを使うときには4Bか5Bがおすすめです。
紀州釣り練り餌の使い方
- 練り餌はローテーションの一角に
- エサ取りには非常に強い
- 自重があるのでアタリがとりやすい
紀州釣りの付けエサ⑥コーンの黄色にチヌが反応
紀州釣り師ては刺しエサにコーンを使うのは半ば常識です。
だけど紀州釣りをやったことがない方にとってはコーンのエサって「ふざけてる」ように見えるそう(笑)
チヌは雑食で何でも食べると良くいわれますが、何でコーンなんでしょうね。
一説によればコーンの味覚ではなく、黄色に反応しているだけだとも。
だからこそ押し麦を黄色にしたり、オキアミを着色にしたり、練エサにも黄色があったりします。
コーンをエサに使うときのワンポイント
紀州釣りでコーンを刺しエサにする場合は3粒くらいをハリに刺します。
コーンで釣れるチヌは概ね30センチ以上の中型から大型のチヌが多いです。
手のひら〜足裏サイズのチヌの群れているときには、コーンで大型だけを狙い撃ちにすることも可能です。
ただしオキアミや練エサやボケと比較すると、喰いは悪いです。
オキアミ>ボケ>練り餌さ>コーン
食いは悪いけどエサ取りにも強い。またコーンにとんでもなく反応してくる日もあります。
チヌの気分か?( ̄▽ ̄;)
またオキアミとコーンを抱き合わせにすることもあります。
コーンをハリスまで貫通させ「コーンの中通し状態」にします。ハリには普通にオキアミを指すと、ハリのチモト部分にコーンが付いた抱き合わせになります。
オキアミがエサ取りに瞬殺されても、ハリがむき出しになったコーンにチヌが食いついてくることがあります。
紀州釣りコーンの使い方のコツ
- コーンだけのエサなら3粒
- オキアミやサナギと抱き合わせが〇
紀州釣りのエサ⑦現地調達のフナムシ
現地で調達できる最も経済的なエサがフナムシです。
ちょっと姿や動き方がḠに似ているのでキモい。特にピョコピョコ動く触覚がヤバイ…
だけどフナムシは昔からチヌのエサで有名です!
チヌの落とし込みでフナムシのエサってかなり釣れます。
もちろん紀州釣りのエサとしても効果は絶大。カニも食べるのですエビも食べる。フナムシを食べないわけがないですよね。
ちなみに筆者は車の中に小さな虫取り編みが常備してあります。もちろん堤防でカサカサ動き回るフナムシを捕まえるため(笑)
紀州釣りでフナムシを使うコツ
- フナムシはただ(笑)
- チヌがよく釣れるエサとして昔から有名
- 尻尾からチョン掛けに
紀州釣りに使うエサのまとめ
紀州釣りに使う刺しエサの代表は7種類ありました。
- 通年で定番のオキアミ
- 白が目立つボイルオキアミ
- 食い込み最高の小ボケ
- チヌの大好物のサナギ
- ローテーションに練エサ
- 黄色がチヌを刺激コーン
- 現地調達のフナムシ
エサをローテーションしてチヌと知恵比べをする。紀州釣りの楽しさの一つですよね。
ぜひ今シーズンも紀州釣りを楽しんでください。
この記事は釣りキャンプ編集部Blue’sが紀州釣りを楽しむための考察です。
もっと釣れる方法やメゾットがありましたらぜひ教えて下さい。
また質問や乾燥もお待ちしています。
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